vol.16 2021年度 都立入試の出題範囲が減っても油断できないワケ

 

高校受験を控えるみなさんはご存知だと思いますが、

6月11日に2021年度 都立高校入試の出題範囲から

除外する内容が発表されました。

 

教科 出題範囲から除外する内容
国語 中学3年生の教科書で学習する漢字
数学 中学3年生で学習する内容のうち、次に挙げる内容
〇 三平方の定理
〇 標本調査
英語 関係代名詞のうち、主格のthat、which、who及び目的格のthat、whichの制限的用法
※ 同様の働きをもつ接触節も出題しない。
社会 公民的分野のうち、次に挙げる内容
〇 『私たちと経済』の「国民の生活と政府の役割」
〇 『私たちと国際社会の諸課題』
理科 各分野のうち、次に挙げる内容
〇 第1分野
・ 『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」
・ 『科学技術と人間』
〇 第2分野
・ 『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」
・ 『自然と人間』

東京都教育委員会HPから引用

 

 

私は専門教科が英語なのですが

2021年度都立入試では

関係代名詞がまったく出題されません!

 

東京都教育委員会HPの発表では

「関係代名詞のうち、主格のthat、which、who

及び目的格のthat、whichの制限的用法」

を除外するとあります。

でもそもそも学習指導要領で、

関係代名詞の所有格whoseと目的格whomは

学習しないことになっています。

ですから、すべての関係代名詞が2021年度の

都立高校入試では範囲から削られたことに

なります。

 

でも、関係代名詞すべてを試験内容から除外する

ということは、長文読解問題はどうするんでしょう。

関係代名詞が含まれない高校入試の長文問題なんて

見たことがありません。

長文中に登場した中学範囲で学習しない単語については、

文章の最後にその単語と意味を掲載するわけですが

2021年度 都立高校入試では例年よりもかなり

多くなると思います。

そこを読むだけで時間がかかりそうなので、

結局のところは、例年通りの範囲の勉強をしておく

必要があるわけです。

 

あと、気になるのは国語です。

漢字の出題範囲の除外。

東京都の中学校で採用されている国語教科書の出版元

は計5社あります。

実は中学校で習う漢字1130字というのは5社共通

なのですが、教科書で登場するタイミングがそれぞれ

微妙に異なります。

ある漢字について、2社の教科書では中2で習うけど、

3社の教科書では中3で出てくる…

なんてことが結構あるわけです。

こうなると、この漢字は2021年度都立入試では出題

できない!ということになります。

 

東京都内にある学習塾の先生方は

すでにこの点に注目して、2021年度都立高校入試で

出題できない漢字をリストアップされていると思います。

私が情報収集してみたところ、

中学校で習う漢字1130字のうち

出題できない漢字が801字です。

つまり残り330字ぐらいの漢字しか、都立高校入試

では出題できないということになります。

 

今回の東京都発表をある程度参考にする形で、

千葉県や埼玉県、茨城県といった近隣各県の教育委員会も

2021年度公立高校入試の出題範囲を定めると思います。

千葉県では今週中に各中学校の先生方を集めて、

出題範囲の説明をするという情報もあります。

おそらく7月初旬には各県教育委員会から出題範囲の

正式発表があるでしょう。

 

しかし…。

都立入試さらには公立入試の出題範囲が減ることを

素直に喜んで良いのでしょうか?

答えは「ノー」です。

 

都立入試さらには公立入試で出題範囲が減るといっても、

私立高校入試においても出題範囲が減らされるとは

限らないからです。

おそらく変わりません。

難関校は例年通りの内容・レベルになるでしょう。

偏差値50以下の私立高校はもしかすると、

出題範囲を都立・公立入試に合わせてくる可能性は

ありますが。

 

高校受験をするほとんどの中3生は公立高校志望

であっても、私立高校を併願受験することになります。

ですから、勉強については例年通りすべての範囲を

しっかり学習しておきましょう。